療養費の取扱いについて [2]
 協同組合 兵庫県保険鍼灸師会について 療養費の取扱いについて[1]
U. 療養費の取扱いについて [2]

1. 医療保険の種類と概要

保険治療と一口に云っても医療保険の中には色々の種類があって基本的なものは同じであるが細部では各々異った扱いである。始めにこれ等医療保険の種類とその概要を記す。

(1)健康保険
 医療保険の代表的なもので、事業所で働いている人が、業務外の事由に因る疾病、負傷、死亡、又は分娩に関し保険給付をなすと共に被扶養者に対してもその給付をなすものである。この保険には政府管掌のものと組合管掌のものの二つがある。

イ. 政府管掌健康保険
おもに中小企業の健康保険は、政府(社会保険庁)が直接保険者となって、保険の事業を行っており、これを政府管掌健康保険という。尚社会保険庁の出先機関としては、各都道府県の保険課と社会保険事務所がある。
ロ. 組合管掌健康保険
 この保険は、常時1000人以上の従業員がいるか又は同じ業種の会社が集まって3000人以上いる場合に事業主が厚生労働大臣の認可を得て設立しているもので、政府に代って独自の立場で健康保険の事業を運営しており、これを組合管掌保険という。尚この組合保険では法律で決められた給付の外に、家族医療費や手当て金等に付加給付を行う事も出来る。

(2)船員保険
 この保険は、船員を対象にして設立されている保険制度で、健康保険と同じ目的の給付が行われているが、業務上の事由による場合でも給付がされる点が健康保険と異なっている。尚この保険者は政府であって各県の保険課或いは社会保険事務所で代行している。

(3)共済組合
 この制度は共済組合法により設けられているもので、次のような組合がある。尚療養の給付の範囲も健康保険の場合と殆ど同じであるが、健康保険の給付より上廻る給付を必要と定められている。

イ.国家公務員共済組合
ロ.地方公務員共済組合
ハ.日本私立学校振興・共済事業団
ニ.その他

(4)国民健康保険
 この保険は、健康保険・船員保険・共済組合などに加入している勤労者以外の一般国民を対象としているもので、療養の給付の適用に業務上・業務外の区別はない。診療を受ける際の一部負担金の割合は、世帯主・家族ともに3割である。
  定年退職者等で厚生年金など被用者年金の老令年金給付を受けている人を対象に退職者医療制度がある。更に国民健康保険では、市区町村が行う国民健康保険事業にさしさわりがない場合に限って設立が認められているところの国民健康保険組合がある。

(5)老人保険
 国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、疾病の予防、治療、機能訓練等の保健事業を総合的に実施し、もって国民保健の向上及び老人福祉の増進を図ることを目的とする。 70才以上の老人(都道府県知事が特に認定した場合は65才以上)を対象とする。

2.医療保険の用語と概要
 保険治療を行うにはこれに関連する用語を知り且つ理解しなくては円滑なる取扱いは困難である。従って特に必要なる用語を記す。

(1)保険者
 健康保険事業の運営を主体として、保険料の徴収及び保険給付を行うものをいう。医療の給付及び療養費の支給を与える側の者である)

(2)被保険者(国保→世帯主及び準世帯主=擬制世帯)法に定めたる事業所に使用せられる者は健康保険の被保険者となる。国民健康保険は、健保、船員、共済等の保険に加入していない一般国民がなる(医療の給付及び療養費の支給を受ける側の者である)。

(3)被扶養者(国保→家族)被保険者の親族で主としてその被保険者により生計を維持する者である。これは被保険者証に記載があり普通家族と呼んでいる。

(4)被保険者証
 被保険者証とは、被保険者であることの唯一の証明書であり、被保険者が疾病にかかり又は負傷したとき被保険者はこれを保険医療機関に提出して療養の給付を受ける受診券でもある。一般に保険証という。共済組合では組合員証という
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